概要
祇園祭は、6月17日の「神輿洗式」から始まり、7月17日の「前祭・山鉾巡行」と「神輿渡御」、そして7月24日の「後祭・山鉾巡行」で最高潮を迎えます。1か月にわたって続くこの祭りは、京都の夏の風物詩であり、町全体が祭り一色に染まります。宵山の夜には、提灯に照らされた山鉾が幻想的に浮かび上がり、屋台や浴衣姿の人々で賑わいます。
主なイベント
山鉾巡行(前祭:7月17日、後祭:7月24日)
祇園祭の山鉾巡行は、7月17日(前祭)と24日(後祭)に、豪華絢爛な山鉾が京都市内を練り歩く行事です。災厄を祓い、無病息災を願う祇園祭のハイライトで、「動く美術館」と呼ばれる山鉾は、14世紀にその原型が整えられました。
宵山
祇園祭の宵山(よいやま)とは、7月17日の前祭(さきまつり)と7月24日の後祭(あとまつり)の山鉾巡行(やまほこじゅんこう)の直前の3日間を指す、いわば前夜祭です。山鉾に駒形提灯が灯され、宵闇に浮かぶ山鉾を間近で見物でき、祇園囃子(ぎおんばやし)が奏でられます。また、山鉾の町では「屏風祭」として旧家の秘蔵品が公開されたり、「粽(ちまき)」が授与されるなど、この期間ならではの楽しみがあります。
前祭(さきまつり)の宵山(7月14日~16日の3日間)
夕方から四条通や烏丸通などが歩行者天国になり、露店も多く立ち並び、非常に賑やかなお祭りムードが楽しめます。
後祭(あとまつり)の宵山(7月21日~23日の3日間)
歩行者天国や露店はなく、前祭よりも落ち着いた雰囲気の中で、山鉾の町に提灯の明かりが灯り、より幻想的な情緒が味わえます。
神幸祭(7月17日夕刻)
祇園祭の神幸祭(しんこうさい)とは、7月17日夕刻に八坂神社の三基の神輿が、氏子地域を巡って四条寺町の御旅所(おたびしょ)へ向かう祭事です。これは、祭りの最も重要な神事であり、八坂神社の御神霊(みしんれい)が都の中へ渡御する行事です。続く7月24日には「還幸祭(かんこうさい)」として、神輿が御旅所から八坂神社へ戻ります。
還幸祭(7月24日夕方~深夜)
祇園祭の「還幸祭(かんこうさい)」とは、7月24日夕方から夜にかけて行われる、四条御旅所から八坂神社へ神輿を戻す神事です。神幸祭(神幸祭)とは対になる行事で、17日から御旅所にいた神様が氏子区域を巡った後、八坂神社へ帰還します。
花傘巡行(7月24日)
祇園祭花傘巡行は7月24日に行われます。花傘巡行では花傘・子供御輿・獅子舞・鷺舞・児武者・祇園囃子・祇園田楽・馬長稚児・花街の屋台などが成徳学舎から高辻通を東に進み、烏丸通を北上し、四条通を東に進み、御旅所でくじ改めが行われ、四条通を東に進んで、八坂神社に向かいます。